『啓蒙の弁証法―哲学的断想』 ホルクハイマー、アドルノ、徳永恂訳(岩波文庫)
2007年
549頁
目次(収録作品)
1 啓蒙の概念
2 オデュッセウスあるいは神話と啓蒙
3 ジュリエットあるいは啓蒙と道徳
4 文化産業―大衆欺瞞としての啓蒙
5 反ユダヤ主義の諸要素―啓蒙の限界
6 手記と草案
フランクフルト学派の代表的名著.第2次大戦末期,亡命先のカリフォルニアで書かれた.西欧文明の根本的自己批判として名高い.〈啓蒙〉の光と闇を理論的軸に,オデュッセイア論,サド論で具体的に神話の寓意や道徳の根拠を検証.アメリカ大衆文化や反ユダヤ主義批判によって近代の傷口を暴き,現代の課題を示した.
出典:岩波書店公式サイト