2014年
462頁
目次(収録作品)
第1章 古代(日本という境域/神話にあらわれた思想 ほか)
第2章 中世(歴史物語・中世歴史書の思想―貴族の栄華と武士の登場/『愚管抄』と『平家物語』 ほか)
第3章 近世(キリシタンの伝来とその思想/朱子学派の登場 ほか)
第4章 近代(明治啓蒙思想とその展開/明六社とその同人 ほか)
第5章 現代(戦後思想の出発/戦後的なるものの相対化―主体・作為の捉え方 ほか)
この国の人々は選択的に外の思想を受け入れつつ、あるべき人間とは何かという問いを立ててきた。ではその根底にあるものは何だろうか。思想史を俯瞰してそれを探るには、日本の内と外の両側から眺める視点が必要である。そしてそのような内と外の意識こそ、古代からこの国で綿々と受け継がれてきたものだ。神話時代から現在までの各時代の思想に、外部的視点からの解釈を押し通すのではなく、内在的視点をもって丹念に光を当てる。一人の思想史家による、初めての本格通史。
出典:筑摩書房公式サイト