改版1966年
304頁
目次(収録作品)
ガラスの靴
陰気な愉しみ
悪い仲間
夢みる女
肥った女
青葉しげれる
相も変らず
質屋の女房
家族団欒図
軍歌
哀しい、無器用な劣等生は、社会にうまく適応してゆく人々の、虚偽を見抜く力をもつ……。先天的に、世間に対する劣弱意識に悩まされた著者は、いたずらに自負もせず、卑下もしない、明晰な自己限定力をもって、巧まざるユーモアのにじむ新鮮な文章で、独自の世界をひらいた。表題作ほか、処女作『ガラスの靴』、芥川賞受賞作『陰気な愉しみ』『悪い仲間』など、全10編を収録する。
出典:新潮社公式サイト