『小説の構造』ミュアー(エドウィン・ミュア)、佐伯彰一訳(ダヴィッド選書)
1954年6月1日初版発行
175頁
目次(収録作品)([]は筆者)
行動(アクション)小説と性格(キャラクター)小説
劇的(ドラマティック)小説
時間と空間
年代記(クロニクル)小説
風俗小説とその後の発展
結論
理解のために[訳者注]
訳者後記
著者はイギリスの詩人・小説家・批評家。(1887-1959)
本書は、『The Structure of the Novel』(1928)の邦訳。
目次のように小説を行動小説、性格小説、年代記小説に分類し論じた小説論。
多くの人にとって読み物としては面白くはないだろう。
「訳者後記」が、本書の意義を含め小説論について分かりやすくうまくまとまっている。
本書はこのジャンルの古典的文献なので、研究する人は必読だろう。手軽に手にとれるよう文庫等での復刊を望む。
[筆者注]
(p.172)「(略)自らの内的コスコスを養い育てててゆく底の詩人です。」
ここは、意味が分からなかった。「コスコス」は「コスモス」の間違いか。「底」とは? 何かの誤植か。
[関連]
『小説の構造』エドウィン・ミューア、佐伯彰一訳(1996・ダヴィッド社)
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