『人生は廻る輪のように』エリザベス・キューブラー・ロス、上野圭一訳(角川文庫)
2003年
528頁
目次(収録作品)
第1章 偶然はない
第1部 二十日鼠の巻
第2部 熊の巻
第3部 野牛の巻
第4部 鷲の巻
人生でおこることのすべてには、肯定的な理由がある
「本書はキューブラー・ロスというたぐいまれな女性が20世紀を生きた稀有な愛の記録であると同時に、著者が持つさまざまな側面が刻んだ稀有なたたかいの記録である。すなわち、財力とテクノロジーさえあれば死を克服できると考え、臓器移植、遺伝子治療、肉体の再生をもくろむ死体や脳の冷凍保存など、ひたすら『神への挑戦』に邁進する『人間の傲慢と愚劣の極み、無知と尊大の極み』とたたかいつづけた闘士の記録であり、侵略戦争、ナチズム、偏見、差別による犠牲者に身を挺して援助の手をさしのべた国際的ボランティアの記録であり、超一流の精神科医(「絶望的」な統合失調症患者の九四パーセントを退院にまでもっていく意思は稀有である)の臨床記録であり、科学技術と物質文明の時代から霊性の時代への移行期に生きた科学者の観察記録であり、神秘家の修行の記録でもある。」(訳者あとがきより)
出典:KADOKAWA公式サイト