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『ミトコンドリアが進化を決めた』ニック・レーン(みすず書房)

『ミトコンドリアが進化を決めた』ニック・レーン、斉藤隆央訳(みすず書房)

2007年
524頁




目次(収録作品)

第1部 ホープフル・モンスター―真核細胞の起源
第2部 生命力―プロトン・パワーと生命の起源
第3部 内部取引―複雑さのもと
第4部 べき乗則―サイズと、複雑さの上り坂
第5部 殺人か自殺か―波乱に満ちた個体の誕生
第6部 両性の闘い―先史時代の人類と、性の本質
第7部 生命の時計―なぜミトコンドリアはついにはわれわれを殺すのか

生命進化を「操る」したたかなミトコンドリアの論理を手がかりとして、生命の起源から人類の現在までの40億年を語り切ってしまうダイナミックな科学書。われわれヒトを含むすべての真核生物の誕生を可能にしたのは、ミトコンドリアの内部共生という進化史上の特異事象だった。以来、多細胞化や、複雑な形態など生物の際立った特徴が、寄生生物体ミトコンドリアとその宿主である細胞の、ほかに類例のない進化戦略の結果として生じてきたといえる。
さらに著者は周到な議論によって、生命の起源、性の起源、老化の原因、人類の起源など、進化の主要な問題にミトコンドリアが果たす決定的な役割を明らかにする。
どのように進化したか(How)だけでなく、あえて進化のなぜ(Why)を問い、それに答えようとする大胆不敵な語り口は読み応え抜群。ミトコンドリアは地上で最も繁栄している生物体となり、いまこの瞬間もわれわれの生命とその死を支配している。ミトコンドリアを知らずして生命は語れない。

出典:みすず書房公式サイト

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