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『生命の跳躍―進化の10大発明』ニック・レーン(みすず書房)

『生命の跳躍――進化の10大発明』ニック・レーン、斉藤隆央訳(みすず書房)

2010年
480頁




目次(収録作品)

はじめに 進化の10大発明
1 生命の誕生―変転する地球から生まれた
2 DNA―生命の暗号
3 光合成―太陽に呼び起こされて
4 複雑な細胞―運命の出会い
5 有性生殖―地上最大の賭け
6 運動―力と栄光
7 視覚―盲目の国から
8 温血性―エネルギーの壁を打ち破る
9 意識―人間の心のルーツ
10 死―不死には代償がある

進化史に飛躍的な変化をもたらした10のエッセンスを核に、生命の来歴の豊穣な物語を描きあげた一冊。高い評価を得た前著同様、レーンは最大級の謎の数々に大胆かつ周到に挑んでいる。
10の革命的「発明」とは、生命の誕生/DNA/光合成/複雑な細胞/有性生殖/運動/視覚/温血性/意識/死。これらはいかに地上に生じ、いかに生物界を変容させたのか? 各一章を割き、最新の科学的解釈、および研究最前線に浮かぶスリリングな仮説や手がかりを語り、それらがわれわれにとって意味するものを問いかける。
たとえばダーウィン以来研究者を悩ませてきた眼や、Z機構と呼ばれる光合成の仕組みは精巧そのものだ。そうした、一見奇跡の業とも思える精密機械の進化を語るとき、レーンの筆はいよいよ冴えわたる。
「世界のあらゆる驚異は、偶然と必然の両方を内包した、ただ一度の出来事に端を発しているのである。」著者はこれを例証すべく、ミクロな事実とマクロな進化を結びつける偶然と必然の両方に、鮮やかな具体像を与えている。それは生命進化の謎への“最終回答”ではない。むしろ、さらなる探究への刺激に満ちており、「科学の目的は実に化け物を捜し出すことなのである」という言を思い起こさせる書だ。

出典:みすず書房公式サイト

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