『古代研究III 民俗学篇3』折口信夫(角川ソフィア文庫)全6巻
改版2017年
336頁
目次(収録作品)
鬼の話
はちまきの話
ごろつきの話
雛祭りの話
桃の伝説
まじないの一方面
狐の田舎わたらい
桟敷の古い形
稲むらの蔭にて
方言
雪の島
三郷巷談
折口という名字
神道に現れた民族論理
大嘗祭の本義
能楽における「わざ」の意義―「翁の発生」の終焉
解説 折口信夫研究 加藤守雄
新版解説 神道の解体と再構築 安藤礼二
折口学を概観する論考集。天皇の即位儀礼に関する論考「大嘗祭の本義」も。
「鬼の話」「はちまきの話」「ごろつきの話」という折口学のアウトラインを概観できる三編から始まる第三巻。海・山の民が、里の生活と関わりながら、舞や踊り、文学さらには信仰にいたるまでその文化を発展させていったことなど、柳田民俗学と一線を画す論が興味深い。その後の研究のもととなった「三郷巷談」「まじないの一方面」「方言」ほか、天皇の即位儀礼に関する画期的論考「大嘗祭の本義」も所収。
出典:KADOKAWA公式サイト