『あいたくてききたくて旅にでる』小野和子(PUMPQUAKES)
2020年
357頁
定価:2,700円(税別)
目次(収録作品)
第1部(オシンコウ二皿ください/石のようになった人/わたしの「友だち」/かのさんのカロ/はるさんのクロカゲ/ひと山越えても鹿おらん/エゾと呼ばれた人たち/みはるさんの『冬の夜ばなし』)
第2部(寂寞ということ/「捨てる」ということ/母なるもの、子なるもの/「現代の民話」について/一粒の豆を握る・一粒の豆を見失う/「ふしぎ」の根をさがす/山の民についてー猿鉄砲のむかし/浜で出会った人たち/ゆめのゆめのサーカス)
むかし、むかし。あるところに——
海辺の町や山奥の集落で、口から耳へと語り継がれてきた「民話」
東北で50年ものあいだ、一軒一軒の戸を叩きながら「民話」を乞うてきた民話採訪者が聞いたのは民話とともに語られた「民の歴史」、抜き差しならない状況から生まれた「物語の群れ」だったこれまで50年にわたり東北の村々を訪ね、民話を乞うてきた民話採訪者・小野和子。
採訪の旅日記を軸に、聞かせてもらった民話、手紙、文献などさまざまな性質のテキストを、旅で得た実感とともに編んだ全18話と、小野の姿勢に共鳴してきた若手表現者—濱口竜介(映画監督)、瀬尾夏美(アーティスト)、志賀理江子(写真家)の寄稿がおさめられています。
表紙や本中には志賀が東北で撮りおろした写真を掲載。一字一字を精密に美しく組んだ大西正一によるデザインワークも魅力のひとつです。
出典:PUMPQUAKES公式サイト