『測りすぎ―なぜパフォーマンス評価は失敗するのか?』ジェリー・Z・ミュラー、松本裕訳(みすず書房)
2019年
232頁
目次(収録作品)
1 議論(簡単な要旨/繰り返す欠陥)
2 背景(測定および能力給の成り立ち/なぜ測定基準がこれほどほど人気になったのか/プリンシパル、エージェント、動機づけ/哲学的批判)
3 あらゆるものの誤測定?-ケーススタディ(大学/学校/医療/警察/軍/ビジネスと金融/慈善事業と対外援助/透明性が実績の敵になるときー政治、外交、防諜、結婚)
4 結論(意図せぬ、だが予測可能な悪影響/いつどうやって測定基準を用いるべきかーチェックリスト)
測定基準の改竄はあらゆる分野で起きている。警察で、小中学校や高等教育機関で、医療業界で、非営利組織で、もちろんビジネスでも。…世の中には、測定できるものがある。測定するに値するものもある。だが測定できるものが必ずしも測定に値するものだとは限らない。測定のコストは、そのメリットよりも大きくなるかもしれない。測定されるものは、実際に知りたいこととはなんの関係もないかもしれない。本当に注力するべきことから労力を奪ってしまうかもしれない。そして測定は、ゆがんだ知識を提供するかもしれない――確実に見えるが、実際には不正な知識を」(はじめに)
出典:みすず書房公式サイト