1995年
423頁
目次(収録作品)
序言
第一章 虚構作品(テクスト)とは何なのか
1 作品の変貌と同一性
2 外延と現象
3 発見と規定
4 作品の可能態
第二章 虚構世界とは何なのか:不完全性
1 余剰情報と不確定性
2 不確定性への三つのアプローチ
3 排中律と二値性
4 発見、選定、創造
5 D・ルイスの集合説
6 外挿原理と曖昧さ
7 個体の追跡
第三章 虚構世界とは何なのか:矛盾
1 矛盾に依拠する物語
2 二種類の矛盾
3 合併の方法
4 解釈の存在論
5 論理的非閉鎖と最小離脱
6 論理的メタファー
7 二〇五五年に何が起こったか
第四章 虚構的対象(キヤラクター)とは何なのか 諸説概観
1 記述理論(ラッセル)
2 擬装主張説(サール)
3 還元主義(ライル)
4 マイノング主義(パーソンズ)
5 理論的実体説(ヴァン・インワーゲン)
6 種類説(ウォルターストーフ)
7 寓意説(プランティンガ*)
8 代入的量化説(ウッズ)
9 状況説(ハインツ)
10 de re 可能多世界説(クリプキ)
11 物理主義(クリプキ、カプラン、ドネラン)
12 de dicto 可能多世界説(ルイス)
13 de dicto 超世界説(スタルネイカー、カリー)
14 メイクビリーブ説(ウォルトン)
15 de re 心眼理論(ハウエル)
16 限界仮説と唯一仮説(スタルネイカー)
17 虚構論の判定軸
第五章 虚構理論とは何なのか
1 現象主義と一世界説
2 メイクビリーブとしての世界観
虚構とは何か、というテーマを、分析哲学の手法のなかでも可能世界論と呼ばれる概念枠組を使って説明するものである。テキストの同一性の基準、虚構世界と確実世界の関係など。
出典:勁草書房公式サイト