『原勝郎博士の「日本通史」』原勝郎、監修:渡部昇一、中山理訳(祥伝社)
2014年4月5日初版第1刷発行
491頁
目次(収録作品)
第1章 日本史の特質
第2章 日本人はどこから来たか
第3章 仏教伝来以前の日本と、シナ文明
第4章 天皇の権力増大、漸進的な中央集権化
第5章 律令国家の建設
第6章 新政権の完成と停滞、武家政権の擡頭
第7章 武家政権の誕生と鎌倉幕府
第8章 鎌倉政権から足利政権へ
第9章 中世日本の終焉
第10章 中世から近世日本への移行
第11章 徳川幕府とその国家体制
第12章 徳川の幕府、文化、社会
第13章 明治維新
第14章 結び――世界の中の日本
著者は歴史学者。(1871-1924)
本書は、著者が西洋人向けに英文で書いた日本の通史『An introduction to the history of Japan』(1920年(大正9)刊)を邦訳したもの。全訳。
日本の歴史になじみのない西洋の読者向けに書かれているので概括的な部分がいまひとつ。
丁寧な注が付されていてそれが勉強になった。
一つ気になったのは、古代の蝦夷(えみし)をアイヌとしている所である。これは現在の研究ではほぼ否定されているので誤解を招く。もちろん、本書が書かれたのはかなり前で、当時は研究が進んでいなかったので著者に責任はない。