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『メルロ=ポンティ・コレクション1 人間の科学と現象学』(みすず書房)

『メルロ=ポンティ・コレクション1 人間の科学と現象学』モーリス・メルロ=ポンティ、木田元編訳、滝浦静雄・竹内芳郎訳(みすず書房)全7巻

2001年
296頁
定価:3,080円(税込)




目次(収録作品)

『知覚の現象学』序文 (竹内芳郎訳)
人間の科学と現象学 (木田元訳)
実存主義論争 (滝浦静雄訳)
ヘーゲルにおける実存主義 (滝浦静雄訳)
小説と形而上学 (滝浦静雄訳)
人間のうちなる形而上学的なるもの (木田元訳)

「現象学が一つの学説ないしは一つの体系であるよりもまえに一つの運動であったとしても、それは何も偶然でもなければ詐欺でもない。現象学はバルザックの作品、プルーストの作品、ヴァレリーの作品、セザンヌの作品とおなじように、不断の辛苦である——おなじ種類の注意と驚異をもって、おなじような意識の厳密さをもって、世界や歴史の意味をその生れ出づる状態において捉えようとするおなじ意志によって」
「形而上学的意識も、日常の経験の対象、つまりこの世界、他人たち、人間の歴史、真理、文化といったもの以外の対象をもつわけではない。だが、形而上学的意識は、それらの対象を前提のない帰結のように、またそれらが自明であるかのように、まったく出来上ってしまったかたちで受けとるのではなく、それらの対象がもつ私にとっての基本的な奇妙さと、それらの出現の奇蹟とを再発見するのである」

表題作と「『知覚の現象学』序文」——現象学のもっともすぐれた解説といわれる2論考にくわえ、「実存主義論争」「ヘーゲルにおける実存主義」「小説と形而上学」「人間のうちなる形而上学的なるもの」の全6篇を収録した本書は、20世紀の哲学・思想を理解するうえで最良の導きの書となっている。

出典:みすず書房公式サイト

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