『夢Q夢魔物語 夢野久作怪異小品集』夢野久作、東雅夫編(平凡社ライブラリー)
2017年
400頁
目次(収録作品)
【魔】の章
血潮したたる(猟奇歌1)/月蝕/髪切虫/黒い頭/鼻の審判/権威と使命/スフィンクス/呪われた鼻/鉱物式や植物、動物式の性格/無限大の呪い/茶番神楽/定型の根本義/顔
【魅】の章
うごく窓(猟奇歌2)/微笑/青ネクタイ/光明か暗黒か/クチマネ/キキリツツリ/変態性欲とヘアピン/二匹の白い蛾/案内書の秘密/少女のレター/少女誘惑ラムプ団/不良少女享楽団長/瓶詰地獄
【夢】の章
見世物師の夢(猟奇歌3)/犬と人形/虫の生命/白椿/青水仙、赤水仙/正夢/或夜の夢/空地/ビルディング/工場/空中/街路/病院/七本の海藻/硝子世界/卵/章魚のお化
【冥】の章
白骨譜(猟奇歌4)/縊死体/線路/亡魂の錯覚/二人の幽霊/兄貴の骨/赤い松原/ツクツク法師/三つの眼鏡/哀れな兄弟/江戸を呪う隅田川/群れ飛ぶ都鳥/一年後の死骸臭/福岡の盂蘭盆
【妄】の章
精選二十首(猟奇歌5)/書けない探偵小説/崑崙茶
不安や恐怖を伴いつつも、夢を見ている自分を見る夢のような、そんな感覚――。
ある時は無垢なものに恐れをなし、ある時は他人事のような冷たさすら感じさせる、自己喪失感に満ちた眩惑のアンソロジー。奇書中の奇書「ドグラ・マグラ」の著者として知られる夢野久作の魅力が、編者の手によって新たに生み出されようとしている。いざ、誰も知らない夢Qワールドへ! 『おばけずき 鏡花怪異小品集』に始まる文豪怪異小品シリーズ、第6弾。出典:平凡社公式サイト