1982年11月16日第1刷発行
339頁
著者は、編集者・児童文学者・評論家ほか。(1899-1981)
本作は、男子中学生「コペル君」が生活の中で発見や考察をし、人間的に成長してゆくのを描く。章末に「おじさんのノート」と題して、コペル君の叔父の文章が配される構成になっている。
本作は古く、先の戦争中、国内は軍国主義が日に日に強まり、言論や出版の自由が制限されていた時期に、次の時代を担う少年少女のために山本有三が編纂した『日本少国民文庫』(全16巻)のうちの一冊(第5巻、1937年刊)として世に出た。
中学生向けの教養小説のような味わい。なかなかよい。大人が読んでもよい。