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『ホワイト・トラッシュ―アメリカ低層白人の四百年史』ナンシー・アイゼンバーグ(東洋書林)

『ホワイト・トラッシュ―アメリカ低層白人の四百年史』ナンシー・アイゼンバーグ、富岡由美訳(東洋書林)

2018年
479頁
定価:5,280円(税込)




目次(収録作品)

はじめに/序:忘れ去っている寓話
第Ⅰ部「世界を新たに」
第1章「クズ」をつまみ出せ:新世界の無用者
第2章 ジョン・ロックの「のらくら者の国」:カロライナとジョージアの入植地
第3章 ベンジャミン・フランクリンの「アメリカ種族」:平凡な人々の人口動態
第4章 トマス・ジェファーソンの「がらくた」:階級を生む奇妙な地誌学
第5章 アンドルー・ジャクソンの「クラッカーの国」:普通人としてのスクワッター

第Ⅱ部「アメリカの種族」の退化
第6章 血統と「プア・ホワイト・トラッシュ」:悪しき血、混血、そして泥食らい
第7章 臆病者、腰抜け、「どん底の連中」:階級闘争としての南北戦争
第8章 純血腫と「スキャラワグ」:優生学時代における血筋と非嫡出の備蓄
第9章 忘れ去られた一と「貧しい民衆」:下降移動と大恐慌
第10章「カントリー・ボーイ」への熱狂:エルヴィス・プレスリー、アンディ・グリフィス、そしてLB」の偉大な社会

第Ⅲ部「ホワイト・トラッシュ」の変造
第11章 生粋の南部人:『脱出』、ビリー・ビール、そしてタミー・フェイ
第12章 レッドネック、下界へ:スラム風の装い、スリック・ウィリー、そしてサラ・ペイリン
結びーアメリカの奇妙な種族「ホワイト・トラッシュ」という積年の遺産

解説:渡辺将人

“AMERICA FIRST”この一言が下層階級に生きる白人たちを熱狂させ、今や時代の熱気となり、渦となり、多くを巻き込み、世界が翻弄されている。盲目的熱狂をもって現政権を支持する、この社会に虐げられてきた人々は、偶然に、突発的に発生したのではない。
暴力的な噴火が昨日までの日常を無残に崩壊させる如く、不条理な階級社会に生きる人々の長年の憎悪が怨嗟のマグマのごとくふつふつと溜まり、ついに噴煙をあげたのである。
その人々はアメリカ建国当時から、いや、それ以上前から社会のひずみを背景として生み出され、図らずもその負の連鎖は“受け継がれること”を宿命づけられ、中~上流階級からは、存在自体が表向き語られず、“見えないもの”として扱われてきた。
だがしかし、アメリカには白人最下層の階級が常に存在していた。

出典:東洋書林公式サイト

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