『日本 1852―ペリー遠征計画の基礎資料』チャールズ・マックファーレン、渡辺惣樹訳(草思社文庫)
2016年8月8日第1刷発行
343頁
目次(収録作品)
第1章 西洋との接触
第2章 日本の地理
第3章 民族と歴史
第4章 宗教
第5章 政体
第6章 鉱物および希少金属
第7章 植物
第8章 動物
第9章 芸術、工業、造船、航海
第10章 娯楽、嗜好、民族性
第11章 言語、文学、科学、音楽、絵画
本書は、イギリス人の歴史家による日本研究の書(の邦訳)。1852年(嘉永5)に刊行。
黒船来航の前年に書かれたとは思えない「確かな目」で考察されている。白人至上主義的、キリスト教至上主義的な偏った視点で論じられるものが、「昔」の研究では見られることがあるが、本著者にはそのようなところはない。たとえば、当時の宣教師らの傲慢さなどもきちんと指摘している。
日本について学べ、読み物としても興味深い良書。おすすめ。
[筆者注]
(p.230)「アミニズム」。アニミズムの間違い。
[関連]
『日本 1852―ペリー遠征計画の基礎資料』チャールズ・マックファーレン、渡辺惣樹訳(2010・草思社)単行本、定価:2,200円(税込)
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