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『<出雲>という思想』原武史(講談社学術文庫)

『<出雲>という思想―近代日本の抹殺された神々』原武史(講談社学術文庫)

2001年10月10日第1刷発行
279頁




目次(収録作品)

第1部 復古神道における“出雲”
(「顕」と「幽」/本居宣長と“出雲”/平田篤胤と“出雲”/篤胤神学の分裂と「幽冥」の継承/明治初期の神学論争)

第2部 埼玉の謎―ある歴史ストーリー
(出雲と武蔵/埼玉県の成立と大宮の動向/千家尊福の知事時代ー古代出雲の復活)

明治国家における「国体」「近代天皇制」の確立は、〈伊勢〉=国家神道の勝利であった。その陰で闇に葬られたもう1つの神道・〈出雲〉。スサノヲやオホクニヌシを主宰神とするこの神学は、復古神道の流れに属しながら、なぜ抹殺されたのか。気鋭の学者が〈出雲〉という場所(トポス)をとおし、近代日本のもう1つの思想史を大胆に描く意欲作。

出典:講談社BOOK俱楽部


著者は、日本政治思想史専攻の政治学者。

第1部は、本居宣長、平田篤胤らの復古神道から明治の国家神道の流れを主に論じている。近代神道史といった内容。1部の最後(p.195~)では、大本教の出口王仁三郎の思想と出雲のつながりも論じる。
第2部は、明治期の埼玉県の成り立ちと氷川神社について論じている。

引用の文章は、ほとんどが現代語訳されていて読みやすい。

筆者は書名から、もっと「思想」の中身を論じていると思っていたが、それは少なくそこは期待外れであった。

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