1979年
215頁
目次(収録作品)
1 幕藩制と宗教
1 権力と宗教の対峙
2 近世後期の排仏論
2 発端
1 国体神学の登場
2 神道主義の昂揚
3 廃仏毀釈の展開
4 神道国教主義の展開
1 祭祀体系の成立
2 国家神の地方的展開
5 宗教生活の改編
1 “分割”の強制
2 民俗信仰の抑圧
6 大教院体制から「信教の自由」へ
1 大・中教院と神仏合同布教
2 「信教の自由」論の特徴
維新政権が打ちだした神仏分離の政策と,仏教や民俗信仰などに対して全国に猛威をふるった熱狂的な排斥運動は,変革期にありがちな一時的な逸脱にすぎないように見える.が,その過程を経て日本人の精神史的伝統は一大転換をとげた.日本人の精神構造を深く規定している明治初年の国家と宗教をめぐる問題状況を克明に描き出す.
出典:岩波書店公式サイト