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『しんがり 山一證券最後の12人』清武英利(講談社文庫)

『しんがり 山一證券最後の12人』清武英利(講談社文庫)

2019年
448頁




目次(収録作品)

序 由緒正しき貧乏人
プロローグ 
1 場末部署
2 崩壊の予兆
3 巨額の債務
4 山一壊滅
5 特命チーム結成
6 社内調査
7 闇の深淵へ
8 蹉跌の原点
9 撤収
10 殿軍兵の15年
エピローグ

負け戦のときに、最後列で敵を迎え撃つ者たちを「しんがり」と言います。戦場に最後まで残って味方の退却を助けるのです。
四大証券の一角を占める山一證券が自主廃業を発表したのは、1997年11月のことでした。店頭には「カネを、株券を返せ」と顧客が殺到し、社員たちは雪崩を打って再就職へと走り始めます。
その中で、会社に踏み留まって経営破綻の原因を追究し、清算業務に就いた一群の社員がいました。彼らの一部は給与も出ないまま、「しんがり」を買って出て、無一文に近い状態になっています。この中心にいたのは、会社幹部に裏切られながら業務の監査をしていた人間たちで、証券会社では「カネを稼がない、場末の連中」と陰口を叩かれていた人々でした。・・・
山一證券の破綻を、記者会見で号泣した社長の姿とともに記憶している方も多いことでしょう。「社員は悪くありませんから!」という絶叫でした。
社長までが泣く、その大混乱にあって、「しんがり」の彼らはなぜ筋を通そうとしたのでしょうか。逆襲なのでしょうか、意地でしょうか、優しさなのでしょうか。
山一が消えたあとも、彼らは不器用な人生を送っています。しかし、決して不幸ではないと言います。「会社の破綻なんて人生の通過点に過ぎないよ」「潰れたって、何とかなるんだ」と。
一生懸命生きていれば、きっと誰かが見ていてくれる。――そんな彼らのメッセージは、どんな会社が潰れても不思議のない、リスク多き時代を生きる人々の励ましとなるのではないでしょうか。

出典:講談社BOOK俱楽部


[関連]
『しんがり 山一證券最後の12人』清武英利(2013・講談社)単行本

『しんがり 山一證券最後の12人』清武英利(2015・講談社+α文庫)

[参考]
しんがり 山一證券 最後の聖戦[amazon](テレビドラマ)

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