1975年12月10日第1版発行
1995年11月20日第2版第3刷発行
663頁
目次(収録作品)
東の国から(『Out of the East』)
夏の日の夢(The Dream of a Summer Day)
九州の学生とともに(With Kyūshū Students)
博多で(At Hakata)
永遠の女性(Of the Eternal Feminine)
生と死の断片(Bits of Life and Death)
石仏(The Stone Buddha)
柔術(Jiujutsu)
赤い婚礼(The Bed Bridal)
願望成就(A Wish fulfilled)
横浜で(In Yokohama)
勇子―ひとつの追憶(Yuko: A Reminiscence)
心(『Kokoro』)
停車場で(AT A RAILWAY STATION)
日本文化の真髄(THE GENIUS Of JAPANESE CIVILIZATION)
門つけ(A STREET SINGER)
旅日記から(FROM A TRAVELING DIARY)
あみだ寺の比丘尼(THE NUN OF THE TEMPLE OF AMIDA)
戦後(AFTER THE WAR)
ハル(HARU)
趨勢一瞥(A GLIMPSE OF TENDENCIES)
因果応報の力(BY FORCE OF KARMA)
ある保守主義者(A CONSERVATIVE)
神々の終焉(IN THE TWILIGHT OF THE GODS)
前世の観念(THE IDEA OF PRE-EXISTENCE)
コレラ流行期に(IN CHOLERA-TIME)
祖先崇拝の思想(SOME THOUGHTS ABOUT ANCESTOR-WORSHIP)
きみ子(KIMIKO)
八雲と近代文明(平井呈一)
本書は、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の来日後、第2作品集『Out of the East』と第3作品集『Kokoro』のニ書を邦訳し一書としたもの。
どちらもエッセー・小説・評論などが収められた作品集。『Out of the East』は、「生と死の断片」、「赤い婚礼」、「願望成就」がよかった。なかなかおすすめの本。
この平井呈一訳は、台詞が生き生きとした方言で訳されているのがよい。
『心』は、本書もよいが、強いて言えば、正確で簡潔で端正な平川祐弘訳をすすめる。
岩波文庫版の『心』の訳は、本書のものと同じもの。
[参考]
『心』小泉八雲、平川祐弘訳(河出書房新社)
『心』ラフカディオ・ハーン、平井呈一訳(岩波文庫)