『舌出し天使・遁走』安岡章太郎(小学館)単行本・B6ペーパーバック
2018年
344頁
目次(収録作品)
舌出し天使
遁走
第二次大戦に翻弄された若者を描く秀作二編。
第二次大戦に人生を翻弄された“日本版・失われた世代”ともいうべき、ある男の混沌とした青春記「舌出し天使」は、愛のない同棲や不義理と借金など、破滅へとひた走る若者を描いた作品。
他方、「遁走」は、著者自身の軍隊体験と周辺の人物群像を描いた初の長編小説。軍隊の愚劣な日常の中で堕ちていく主人公の意識と、弱者のしたたかな抵抗を描いた、戦争文学の中でも特異な位置を占める作品。
出典:小学館公式サイト