『浦島コンプレックス―ラフカディオ・ハーンの交友と文学』梅本順子(萩原順子)(南雲堂)
2000年1月15日初版発行
242頁
目次(収録作品)
序章
1 フレンチ・クォーターに足跡を訪ねて
1 外科医マタス 相棒、協力者、そして決別
2 情熱の文学少女、レオナ・ケイロウセ
2 日本に根付いた落ち穂
1 最初に日本を見せた人―服部一三
2 日本の心の友、西田千太郎
3 敵視された英語学者―佐久間信恭
3 浦島コンプレックス
1 アメリカ、西インド諸島、日本をつなぐもの
2 ラフカディオ・ハーンの見た浦島
4 女、女、そして女
1 褐色の女神たち
2 東の国の女神たち
5 愛の賛歌
翻訳と再話 「孟沂の話」と「伊藤則資の話」の比較
著者は比較文学等が専門の学者。
本書は、研究誌に発表した複数の論文を一書としてまとめ直したもの。
内容的には二部の構成で、第1,2章はハーンの友人たちについて述べ、第4,5章は作品を考察した評論になっている。
筆者は、書名の「浦島コンプレックス」について興味を持ち本書を手に取った。それについては、第3章に述べられているが、特に見るべきところはない。また、全体的にもいまいち。
本書を読むには、前提として言及しているハーンの作品をすべて読んでいないと難しい。あらすじなどを説明してはいるがそれでは理解ができないだろう。
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