『長靴をはいたねこ ペロー童話集』シャルル・ペロー、 辻昶・寺田恕子訳(旺文社文庫)
1977年8月20日初版発行
243頁
目次(収録作品)
昔ばなしとその訓え
姫君への手紙
眠れる森の美女
赤ずきんちゃん
青ひげ
ねこ先生または長靴をはいたねこ
仙女
サンドリヨンまたは小さなガラスの上靴
房毛のリケ
親指小僧
韻文物語
序文
グリゼリディズ
ろばの皮
おろかな願い
フランスの詩人、シャルル・ペロー(1628-1703)が、民間伝承をもとに書いた童話をまとめた童話集。
よく知られた「眠れる森の美女」や「赤ずきん」「長靴をはいた猫」「シンデレラ(灰かぶり)」(の類話)などが収録されている。後世にこれらに取材してつくられた作品とは違い、素朴な風合いがよい。
グリム童話よりも古い時代のもので、日本ではだいたい松尾芭蕉などが活躍した時代のものだが、いま読んでも興味深い。訳も古びていなく、分かりやすくかつ整ったものでよい。おすすめである。復刊が望まれる。