『日本神話の思想 スサノヲ論』河合隼雄・湯浅泰雄・吉田敦彦(ミネルヴァ書房)
1983年8月25日初版発行
276頁
目次(収録作品)
私のスサノヲ像
スサノヲの幼児性と戦士性 吉田敦彦
スサノヲの神の生涯 湯浅泰雄
スサノヲの多層性 河合隼雄
鼎談 吉田敦彦 湯浅泰雄 河合隼雄
心理学者の河合、哲学者の湯浅、神話学者の吉田の三者が、『古事記』『日本書紀』などに記されるスサノオノミコトについて論じる。はじめに三者の小論があり、鼎談を収める。
論文も鼎談も質が高く、内容が濃い。日本神話に興味がある人には、おすすめの良書。
『古事記』『日本書紀』を読んでいなくても理解できるが、出来れば前提知識として『古事記』は読んでおいた方がよい。
おそらく、難しいのはユング心理学の用語だろう。アーキタイプ(元型)、グレートマザー(太母)、老賢者、アニマ、アニムス、永遠の少年など。ネットで調べればよい。「コトバのバ」にもまとめてある。
本書も下記の新装版も品切れになっている。文庫等での復刊が望まれる。
[関連]
『日本神話の思想 スサノヲ論』河合隼雄・湯浅泰雄・吉田敦彦(新装版1996・ミネルヴァ書房)