『ジョージ・F・ケナン回顧録』ジョージ・F・ケナン、清水俊雄・奥畑稔訳(中公文庫)全3巻
第1巻
2016年
509頁
目次(収録作品)
個人的な覚書/ロシア研究時代/一九三〇年代のモスクワとワシントン/プラハ時代 一九三八―一九三九年/戦時下のドイツ勤務/ポルトガルとアゾレス諸島/ヨーロッパ諮問委員会/再度のモスクワ―そしてポーランド問題/モスクワとヨーロッパの勝利
対ソ連「封じ込め」政策を提唱し、冷戦下のアメリカ外交に決定的な影響を与えたケナンは、20世紀アメリカを代表する外交官であり知識人である。その代表作である本『回顧録』は、第一部がピューリツァー賞と全米図書賞を受賞しており、第二次世界大戦後のアメリカ外交を捉えるための必読書だといえよう。 中公文庫版『回顧録』全3巻のなかの「I」である本書は、1925~1950年を対象にした原本第一部の前半にあたる。少年時代の回想からはじまり、対ドイツ戦争終結を扱った第九章(1945年)までを、関係資料とともに収録した。
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第2巻
2017年
453頁
V-Eデーからポツダムまで/長文の電報/ナショナル・ウォー・カレッジ/トルーマン・ドクトリン/マーシャル・プラン/X-論文/日本とマッカーサー/北大西洋同盟/ドイツ/ヨーロッパの将来/ワシントンでの最後の数か月
本巻「2」はケナンの名を一躍知らしめた「X‐論文」と、それが米国対ソ政策の基調となり冷戦が始まる時代を描く。ケナンは政策企画部本部長の要職に就きワシントン外交の中枢に立つ。時に冷遇と無視をもって迎えられながらも奮闘するケナンの姿は、真率なドラマとなって読者に迫るであろう。日本占領政策に影響を与えた対日問題の考察も重要だ。
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第3巻
2017年
592頁
過渡期/朝鮮/極東/アメリカとの再会/ロシアと冷戦/モスクワ駐在大使/好ましからざる人物/引退/“マッカーシズム”/一九五七年リース講義/ユーゴスラビアー背景/ユーゴスラビアー対立
完結篇である本書3巻は冷戦の激化する一九五〇‐六三年が対象。当時の重要課題は対ソ政策のほか対日講和、朝鮮戦争、ドイツ問題、核問題などで、ケナンはこれらと向き合い時に具体的な政策を示す。また駐ソ大使時代、国外退去を命じられたエピソードも綴られ、激動の歴史を生きた姿を伝える。全巻索引収録。
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