『心の唯物論』D.M. アームストロング、鈴木登訳(勁草書房)
1996年
388頁
目次(収録作品)
序論
I 心の諸理論
第一章 心の理論の分類
第二章 二元論
1 「束」二元論の批判
2 デカルト的二元論の批判
3 二元論に共通する難点
第三章 心の非唯物論に共通する難点
第四章 行動主義
1 緒言
2 行動主義と心的概念
3 行動主義の批判
第五章 中枢状態説
1 この理論は本当に不合理なのだろうか
2 この理論を規定の要件に照らして評価する
3 もう一つの難点が定式化され、その答が素描される
4 プレイスとスマートの見解
5 心的状態の概念
6 我々の見解と行動主義の相違:傾向性の本性
7 心と脳の同一視
8 未決着の反論に答える
9 意識の本性
10 いわゆる意識の不可疑性
11 無意識的な心的過程
II 心の概念
第六章 意志(その一)
1 序
2 心的原因を持つ活動としての目的活動
3 ライルの無限背進
4 目的活動の本性
5 「意志の直接行為」
6 手段と目的
7 意図と試み
8 行動に繋がらない欲求
9 欲望と願望
10 熟慮と決断
11 心的活動
第七章 知覚と信念
1 信念の獲得としての知覚
2 感覚器官の役割
3 信念は傾向的であるが、知覚は事象である
4 信念なき知覚
5 ものの知覚とことの知覚
6 知覚と因果性
7 無意識的知覚
8 「微小知覚」
9 直接知覚と間接知覚
10 感覚印象の本性
11 知覚と知識
12 物理的世界の本性
第八章 知覚と行動
1 行動における知覚の顕現
2 識別行動の単なる必要条件としての知覚
3 識別行動とは何か
4 行動の相違なき知覚の相違
5 知覚の志向性
6 知覚的錯覚
第九章 第二性質
1 第二性質の問題
2 第二性質を物理的性質と同一視することに対するアプリオリな反論
第十章 内省
1 要点回顧
2 内部感覚としての内省:反論
3 内省と行動
4 心的状態と心
III 心の本性
第十一章 心的なものと物理的なものの同一視
心の状態を主として「ある種の行動を引き起こしそうなその人の状態」を捉え、それを脳の中枢神経系の状態に等置する。心と身体の関係をめぐる「心身問題」の面白さを堪能。
出典:勁草書房公式サイト