『言語行為―言語哲学への試論』J.R.サール、坂本百大・土屋俊 訳(勁草書房)
1986年
397頁
目次(収録作品)
I 言語行為論
第一章 方法と展望
1 言語哲学とは
2 言語特性記述
3 言語特性記述の「検証」
4 なぜ言語行為を研究するのか
5 表現可能性の原理
第二章 表現・意味・言語行為
1 表現と言語行為の種類
2 述定
3 言語行為としての指示
4 命題
5 規則
6 意味
7 生まの事実と制度的事実との区別
第三章 発語内行為の構造
1 いかにして約束するか――複雑な方法
2 不誠実な約束
3 発語内の力を表示する方策の使用に関する規則
4 分析の拡張
第四章 言語行為としての指示
1 表現の使用と表現への言及
2 指示の公理
3 確定指示表現の種類
4 指示の必要条件
5 同定の原理
6 同定の原理に対する若干の修正
7 同定の原理の若干の帰結
8 指示の規則
第五章 述定
1 概念と対象に関するフレーゲの見解
2 唯名論と普遍者の存在
3 存在論的関与
4 命題の項理論
5 述語と普遍者
6 述定は言語行為か
7 述定の規則
II 応用篇
第六章 現代哲学における三つの誤謬
1 自然主義的誤謬の誤謬
2 言語行為の誤謬
3 主張行為の誤謬
4 誤謬の起源――意味は使用か
5 説明の代案
第七章 指示をめぐる諸問題
1 記述理論
2 固有名
第八章 「事実」から「当為」を導く議論について
1 いかにして導くか
2 問題の本質はどこにあるか
3 反駁と回答
オースティンによる言語行為――事実の記述ではなく発話とは何がしかの行為であると考える――の分析を受け継ぎ、体系化したのが本書。現代哲学の中心テーマの一つ。
出典:勁草書房公式サイト