増補改訂版1995年
524頁
目次(収録作品)
Ⅰ 集合的無意識の概念
一 定義
二 集合的無意識の心理学的意義
三 証明の方法
四 例示
Ⅱ 集合的無意識の諸元型について
一 元型とこころ
二 キリスト教とシンボル
三 水と無意識
四 影は無意識への門である
五 アニマとこころ
六 意味と老賢者
七 変容のプロセス
Ⅲ 元型―とくにアニマ概念をめぐって
一 心の現象学
二 認識の前提としてのこころ
三 投影とシジギー元型
四 元型の生得性
五 アニマ元型の働き
Ⅳ 母元型の心理学的諸側面
一 元型の概念について
二 母元型
三 母親コンプレックス
1 息子の母親コンプレックス
2 娘の母親コンプレックス
3 母親コンプレックスのプラス面
4 マイナスの母親コンプレックス
四 結論
Ⅴ 母娘元型―デメテル=コレー神話
一 ケースX
二 ケースY
三 ケースZ
Ⅵ 童子元型
序論
A 童児元型の心理学
1 元型は過去の状態を表す
2 いま働いている元型
3 元型は未来を表わす
4 童児モチーフの一者性と多数性
5 童児神と英雄神
B 童児元型の個別的な現象学
1 捨子
2 童児の無敵さ
3 童児の両性具有性
4 始原存在にして終末存在である童児
結論
Ⅶ トリックスター元型―インディアン神話によせて
Ⅷ 精神元型―おとぎ話に見られる
序
一 「精神」という言葉について
二 夢における精神の自己表示
三 おとぎ話における精神
四 おとぎ話における精神のシンボルとしての動物
五 付録
六 結論
Ⅸ 心の本質についての理論的考察
A 無意識問題の歴史
B 心理学にとっての無意識の意味
C 心の分裂可能性
D 本能と意志
E 意識と無意識
F 複合的意識としての無意識
G 振舞いのパターンと元型
H 一般的考察と展望
付録 修道士クラウス
訳者(林道義)解説
パターンとしての元型
元型の目的論的性質
遺伝と「祖先の経験」
普遍的にして個性的
意識と元型の関係
元型論の思想的意義
元型論の認識論・方法論的意義
各論文の内容的特長
人間のこころには、フロイトのいう個人的な無意識だけでなく、人類に共通の集合的無意識がある―ユングの独創であり、卓見である「集合的無意識」とそのパターンとしての「元型」をめぐるユング自身の理論的文章をすべて収録した決定版。古今東西の該博な知識に裏づけられたユングの名文を、長年の研究に基づいた丁寧な訳註・解説を付け、日本語に再現する。ユング思想を理解するのに必携の一冊。
アマゾン商品説明より
本書は、1982年刊『元型論』と1983年刊『続・元型論』を合本し、重要論文を追加、訳・訳註を改訂、新たに図版を多数収めた増補改訂版。
[関連]
『元型論―無意識の構造』C・G・ユング、林道義訳(1982・紀伊國屋書店)
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『続・元型論』C・G・ユング、林道義訳(1983・紀伊國屋書店)
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