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『懐疑の精神』西尾幹二(国書刊行会)

『懐疑の精神』(西尾幹二全集3)西尾幹二(国書刊行会)全22巻

2012年
616頁




目次(収録作品)

1懐疑のはじまり(ドイツ留学前)…7
私の「戦後」観…9
私のうけた戦後教育…25
国家否定のあとにくるもの…37
知性過信の弊(一)…42
私の保守主義観…45
「雙面神」脱退の記…49
一夢想家の文明批評-堀田善衞『インドで考えたこと』について…52
民主教育への疑問…64
知識人と政治…66

2懐疑の展開(ドイツからの帰国直後)…69
ヒットラー後遺症…71
状況の責任か 個人の責任か-ハンナ・アレント『イェルサレムのアイヒマン』…97
面白味のない「知性」-ハンス・M・エンツェンスベルガー『ハバナの審問』…107
大江健三郎の幻想風な自我…116
知性過信の弊(二)…132
国鉄と大学…147
喪われた畏敬と羞恥…149
文化の原理 政治の原理…160
ことばの恐ろしさ…187
見物人の知性…190
見物人の知性(190)外観と内容(192)ネット裏の解説家(193)
二つの「否定」は終った…195
自由という悪魔…204
紙製の蝶々…210
高校生の「造反」は何に起因するか…214
生徒の自主性は育てるべきものか…217
大学知識人よ、幻想のなかへ逆もどりするな…220
安易な保守感情を疑う…223

3懐疑の精神(七〇年代に露呈した「現代」への批判)…233
老成した時代…235
現代において「笑い」は可能か…269
成り立たなくなった反語精神…274
現在の小説家の位置…279
生活人の文学…290
日本主義-この自信と不安の表現…293
実用外国語を教えざるの弁…300
わたしの理想とする国語教科書…305
帰国して日本を考える…311
「反近代」論への疑い(311)日本人論ブームへの疑問(314)読者の条件(317)比較文化論の功罪(318)節操ということ(321)
前向きという名の熱病(322)変化の中の同一(323)江戸の文化生活(324)物理的な衝突(325)現代のタブー(327)
土俗的歴史ブーム(328)
個人であることの苦渋…331

4情報化社会への懐疑…345
言葉を消毒する風潮…347
マスメディアが麻痺する瞬間…353
テレビの幻覚…361
権利主張の表と裏…373
ソルジェニーツィンの国外追放…378
韓非子を読む毛沢東…385
ノーベル平和賞雑感…392

5観客の名において-私の演劇時評…395
序にかえて-ヨーロッパの観客…397
第一章 文学に対する演劇人の姿勢…401
第二章 解体の時代における劇とはなにか…412
第三章 『抱擁家族』の劇化をめぐって…433
第四章 捨て石としての文化…449
第五章 ブレヒトと安部公房…463
第六章 情熱を喪った光景…480
第七章 シェイクスピアと現代…497

6比較文学・比較文化への懐疑…519
東京大学比較文学研究室シンポジウム発言
 比較文学比較文化-その過去・現在・未来(司会芳賀徹氏)…521
東京工業大学比較文化研究会シンポジウム発言
 比較文化とはなにか、それはなにをなし得るか、またなし得ないか?(司会江藤淳氏)…533

追補 今道友信・西尾幹二対談-比較研究の陥穽…553
後記…585

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