『戸坂潤セレクション』戸坂潤、林淑美編(平凡社ライブラリー)
2018年
495頁
目次(収録作品)
「性格」概念の理論的使命―一つの計画に就いて
歴史と弁証法―形而上学的範疇は哲学的範疇ではない
日常性の原理と歴史的時間
「文献学」的哲学の批判
文化の科学的批判―特に国粋主義の批判のためのプラン
日本倫理学と人間学―和辻倫理学の社会的意義を分析する
偽装した近代的観念論―「解釈の哲学」を批判するための原理に就いて
「文学的自由主義」の特質―「自由主義者」の進歩性と反動性
批評に於ける文学・道徳・及び科学
シェストフ的現象に就いて
日常性について
道徳に関する文学的観念
風俗の考察
宗教における思想と風俗
ブルジョア哲学とその宗教化的本質
日本の官僚
日本ファッシズムの発育
文化の危機とは何か
日本主義の文学化
和辻博士・風土・日本
近衛内閣の常識性
ひと吾を公式主義者と呼ぶ
思想動員論
挙国一致体制と国民生活
一九三七年を送る日本
所謂批評の「科学性」についての考察
時代の傾性と徹底的に闘い、敗戦6日前、長野刑務所で獄死した、戦前最大のマルクス主義哲学者。性格、時間、日常性、歴史、また自分一身とモラルなど独創的な原理論的把握から、西田・和辻批判、執筆禁止令直前の犀利でレトリカルな時評までこの唯物論哲学者を知る最良の入門書。
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