『大衆教育社会のゆくえ―学歴主義と平等神話の戦後史』苅谷剛彦(中公新書)
1995年
240頁
目次(収録作品)
第1章 大衆教育社会のどこが問題か
第2章 消えた階層問題
第3章「階層と教育」問題の底流
第4章 大衆教育社会と学歴主義
第5章「能力主義的差別教育」のパラドクス
終章 大衆教育社会のゆらぎ
高い学歴を求める風潮と、それを可能にした豊かさに支えられ、戦後日本の教育は飛躍的な拡大をとげた。一方で、受験競争や学歴信仰への批判も根強くあるが、成績による序列化を忌避し、それこそが教育をゆがめる元凶だとして嫌う心情は、他国においてはユニークであるとみなされている。本書は、このような日本の教育の捉え方が生まれた経緯を探り、欧米との比較もまじえ、教育が社会の形成にどのような影響を与えたかを分析する。
出典:中央公論新社公式サイト