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『考えることの科学』市川伸一(中公新書)

『考えることの科学―推論の認知心理学への招』市川伸一(中公新書)

1997年
186頁




目次(収録作品)

1 人間は論理的に推論するか(形式論理と日常的推論/論理的推論の認知モデル/帰納的推論―一を聞いて、十を知って、三誤る)
2 確率的な世界の推論(確率・統計的な現象に対する理解と誤解/ベイズの定理をめぐる難問・奇問/確率・統計問題での推論のしくみと学習)
3 推論を方向づける知識、感情、他者(推論は知識に誘導される/因果関係を推論する/自己の感情と他者の圧力)

日常生活での思考は推論の連続といえる。その多くは論理形式に従うより、文脈情報に応じた知識を使ったり、心の中のモデルを操作してなされる。現実世界はまた、不確定要素に満ちているので、可能性の高さを直観的に判断して行動を決めている。推論はさらに、その人の信念や感情、他者にも影響される。推論の認知心理学は、これら人間の知的能力の長所と短所とをみつめ直すことによって、それを改善するためのヒントを与えてくれる。

出典:中央公論新社公式サイト

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