『未完のファシズム―「持たざる国」日本の運命』片山杜秀(新潮選書)
2012年
346頁
目次(収録作品)
第1章 日本人にとって第一次世界大戦とは何だったのか
第2章 物量戦としての青島戦役―日本陸軍の一九一四年体験
第3章 参謀本部の冷静な『観察』
第4章 タンネンベルク信仰の誕生
第5章 「持たざる国」の身の丈に合った戦争―小畑敏四郎の殲滅戦思想
第6章 「持たざる国」を「持てる国」にする計画―石原莞爾の世界最終戦論
第7章 未完のファシズム―明治憲法に阻まれる総力戦体制
第8章 「持たざる国」が「持てる国」に勝つ方法―中柴末純の日本的総力戦思想
第9章 月経・創意・原爆―「持たざる国」の最期
天皇陛下万歳! 大正から昭和の敗戦へ――時代が下れば下るほど、近代化が進展すればするほど、日本人はなぜ神がかっていったのか? 皇道派vs.統制派、世界最終戦論、総力戦体制、そして一億玉砕……。第一次世界大戦に衝撃を受けた軍人たちの戦争哲学を読み解き、近代日本のアイロニカルな運命を一気に描き出す。
第16回 司馬遼太郎賞
出典:新潮社公式サイト