『日本のレトリック 尼ヶ崎彬セレクション3』尼ヶ﨑彬(花鳥社)全4巻
2023年
252頁
目次(収録作品)
一 仕立て―仕組まれた場違い―
似て非なるもの
もじり
《場違い》の仕掛け
やつし
二 見立て―視線の変容―
見立てと隠喩
実現の見立て
想像の見立て
言外の意味
見顕し
枠組みの変更
もう一つの世界
三 姿―見得を切る言葉―
姿と心
再現と演示―演劇の場合―
演技する言菓
四 対句―意味に先立つ形―
レトリックの出発
対構成
対句と日本語
言霊の力
五 寄物陳思―思いに染まる言葉―
付託という詩法
和歌の代表作
象徴表現
物と心の遭遇
六 掛詞―話題の交錯―
多義性の遊戯
同音反復と一語二役
不透明な言葉
異質なものの結合
文脈による多義化
七 縁語―言葉の連鎖反応―
ゆかりの言葉
「寄合」のシステム
二つの詩作法
語の縁の諸相
言葉の運命
八 本歌取―創造のための引用―
独創と盗用
〈型〉の提示
〈操作〉の提示
頓阿の六様式
定家の本歌取
あとがき
解説 永田和弘
『セレクション版』のためのあとがき
「言葉のあや」(レトリック)のからくりとは。
「掛詞」「見立て」など和歌・俳句でのテクニックから現代の広告文にいたるまで、私たちが感動を覚えるときの心の仕組みを探る。
名著、待望の新訂版!*本書は「ちくま学芸文庫」として1994年に筑摩書房から刊行されたもの(永田和宏氏の解説も収録)に一部改訂を施し、「『セレクション版』のためのあとがき」を付して、刊行するものです。
出典:花鳥社公式サイト