『日本人の歴史教科書』「日本人の歴史教科書」編集委員会編(自由社)
2009年5月30日発行
240頁+40頁
定価:1,571円(税込)
目次(収録作品)
(教科書の目次は略)
特別寄稿「天皇と日本」寛仁親
日本を読み解く15の視座
日本文明の支柱としての武士道 櫻井よしこ
儒教と日本人の精神と、加地伸行
日本人の美意識 加瀬英明
日本が生んだ優美な心理劇 村松英子
嵐山で発見した「日本」と「祖国」 石平
日米関係の歴史 田久保忠衛
中国革命と日本 宮崎正弘
欧米のアジア植民地支配 高山正之
日本植民地の真実 黄文雄
移民と在外体験の日本史 宮脇淳子
ドイツの戦争・日本の戦争 川口マーン恵美
米占領支配が消し去った歴史 西尾幹二
「戦力放棄」と戦後日本 堤堯
「ナショナルエコノミー」が築いた日本の力 井尻千男
「現代史」は本当の歴史ではない 中西輝政
本書は、中学の社会科・歴史教科書『新編 新しい歴史教科書』(2009年4月検定合格)一冊を丸ごと収録し、それに論説を加えて市販本として出版したもの。
カラー写真が豊富なのがよい。通州事件を書いていなかったり、創氏改名の説明が問題あったり、その他気になるところが散見されるが、他の偏向教科書にくらべれば総じてよい教科書である。
[筆者注]
(p.16)「土地所有法禁止」。土地所有禁止法の誤記。
井尻千男の論説で終戦後の日本の人口を1億としている(p.33)が、誤り。約7200万人である(1億人は、植民地を含めた数)。