『「やさしさ」の免罪符―暴走する被害者意識と「社会正義」』林智裕(徳間書店)
2024年
416頁
目次(収録作品)
第1章 被害者文化という侵略者
「絶対的弱者性」は免罪符になるのか
「社会運動」は何を達成すれば終わるのか
ファクトよりも感情が正当化される
善と悪、敵と味方の二元論で語る危うさ
「被害者文化」に蝕まれる「社会正義」・他
第2章 処理水海洋放出と情報災害
被災地の声を踏みにじった「社会正義」
「フクシマ」神話とオリエンタリズム
東京新聞は「なぜIAEA考査に触れないか」
権力監視は「事実を伝える」ことより優先・他
第3章 海外からの加害行為
国連広報センターが処理水へのフェイクを拡散
北朝鮮に踊らされた韓国社会
東京五輪に向けられた非常識な偏見と捏造情報
伊達市及び市議会に「偏見差別の拡散」を糾す
「被曝の世界チャンピオン」独公共放送の悪辣
他
第4章 風評加害との対峙
『「食べて応援」は自殺行為』をめぐって
「日本の基準値は安全とは言えない」のか
「汚染」呼ばわりに加担し続ける国会議員達
「根拠を示せ」と朝日新聞記者からの挑発
「被曝で鼻血」を訴えつつ、病院にも行かない人々
他
第5章 「やさしさ」は福島のためか
海洋放出で炙り出された「立場」と「本音」
公教育の場で平然と広がる「嘘と偏見」
声を聞くべき弱者と、対応されるべき被害
災禍の中で宗教が果たすべき役割とは・他
第6章 はずれた予言がもたらすもの
「宗教の代替」と化した「社会正義運動」
先鋭化していく歪んだ正義感
ターゲットを変えて繰り返される「予言」
メディアの暴走を誰が止めるのか他
終章 能登半島地震と情報災害
能登地震での印象操作を糾す
忘れるな!「デマは人を殺す」
政府と外務省による誤情報への反撃
田中角栄の言葉と社会への希望・他
能登半島地震、表現・出版へのキャンセル、ALPS処理水海洋放出、原発再稼働、ワクチン…
情報災害はなぜ再び繰り返されるのか?被害者を護る「優しさ」を掲げて行動すれば当事者の現実と乖離しても「正しい」のか?
救われるべき弱者・被害者を決めているのは誰?
身勝手な「社会正義」と安易な優しさを免罪符に掲げた風評加害者は流言蜚語は拡散を続ける。
国内にはびこるメディア、活動家、政治家らデマゴーグ中・韓・北・露など国家規模の風評加害と
我々はどう闘うべきか。
『「正しさ」の商人』で注目の気鋭、最新刊。出典:徳間書店公式サイト