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『知的生活』P.G.ハマトン(講談社)

『知的生活』P.G.ハマトン、渡部昇一・下谷和幸訳(講談社)

1979年5月22日第1刷発行
418頁




目次(収録作品)

第1章 知的生活における肉体的基礎
1 働きすぎの若い作家へ
2 再び、働きすぎの若い作家へ
3 健康のすぐれない学生へ
ほか

第2章 知的生活における精神的基盤
1 知的な人、特に詩人や画家には精神的強さが欠けているというモラリストへ
2 訓練の足りない作家へ〔ほか〕

第3章 教育について
1 あれもこれも学べと勧めた友へ
2 多くのことを学んだ友へ〔ほか〕

第4章 時間について
1 時間が足りないと嘆いている暇な人へ
2 豊かな才能と旺盛な活力に恵まれ、未来に遠大な計画を企てている若者へ
3 文学にもっと通暁したいと思いつつも、読書の時間に限界がある実業家へ〔ほか〕

第5章 金銭の影響力について
1 非常に裕福な学生へ
2 金銭問題に無頓着な天才へ
3 きわめて貧しい学生へ

第6章 習慣と伝統について

第7章 女性と結婚

第8章 貴族階級と庶民階級について

第9章 交際と孤独について
1 知的な友情などないと思っている婦人へ
2 社交界に入り浸っている紳士へ〔ほか〕

第10章 知性の衛生学

第11章 商売と知的職業

第12章 環境について


著者は、英国の編集者、文筆家、画家。(1834-1894)

本書は、『The Intellectual Life』(1873)の邦訳。
知的生活についての助言を手紙の体で書いている。著者は、江戸時代の生まれ。日本でいうと福沢諭吉と同世代。
結構、大部な本なので関心のある「手紙」だけを読んでもよい。

(p.9)
人を知的にするのは身に付けた学識ではなく、活き活きと、美しくものを考えることに喜びを感ずる一種の徳であります。

(p.403)
われわれはおのずから、自分だけではいかなる存在にもなり得ないのであって、人類の知性という鎖の一部になにがしかの位地を占めてはじめてなんらかの意味ある存在になり得るのだとうことを、あまりにも忘れがちです。


[関連]
『知的生活』P.G.ハマトン、渡部昇一・下谷和幸訳(1991・講談社学術文庫)

『新版 ハマトンの知的生活』P.G.ハマトン、渡部昇一・下谷和幸訳(2022・三笠書房)
(上記新版は、序文に「現代人にはあまり参考にならないと思われる当時の社会風習、習慣等を割愛し」とあるので略した部分があるようだ。しかし、本書の昔の風習の部分は興味深かったので、この新版は筆者はおすすめしない)

知的生活

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