『治りませんように―べてるの家のいま』斉藤道雄(みすず書房)
2010年
264頁
目次(収録作品)
死神さん/べてるの家/浦河弁/なつひさお/救急通い/遭難者/あきらめる/立ち往生/新しい薬/幻聴とダンス/生きる糧/青年の死/ぺてるの葬儀/その人を語る/爆発系/ピア・サポート/撤退/当事者研究/アイメッセージ/収穫の秋/病気への依存/人間アレルギー/治さない/日だまり/苦労の哲学/しあわせにならない
精神障害やアルコール依存などを抱える人びとが、北海道浦河の地に共同住居と作業所〈べてるの家〉を営んで30年。べてるの家のベースにあるのは「苦労を取りもどす」こと――保護され代弁される存在としてしか生きることを許されなかった患者としての生を抜けだして、一人ひとりの悩みを、自らの抱える生きづらさを、苦労を語ることばを取りもどしていくこと。
べてるの家を世に知らしめるきっかけとなった『悩む力』から8年。 浦河の仲間のなかに身をおき、数かぎりなく重ねられてきた問いかけと答えの中から生まれたドキュメント。出典:みすず書房公式サイト