『日本史から見た日本人 鎌倉編―「日本型」行動原理の確立』渡部昇一(祥伝社黄金文庫)
2000年
268頁
目次(収録作品)
1章 鎌倉幕府 近代国家意識の誕生―元寇が促した「一所懸命」からの脱却
(「善政」は万能ならず―北条一門の破滅/初の国難・元寇―勝者の悲劇/楠木正成―日本型「大義名分」の発明)
2章 南北朝 正統とは何か―日本的「中華思想」によって起きた国家統合の戦争
(私情に基づく「皇統」の分裂/後醍醐天皇―正統絶対主義者の功罪/日本史のキーワード「錦の御旗」と「七生報国」/正統論からの脱却―楠木正儀の現実主義)
3章 室町幕府 日本的美意識の成立―政治的天才・義満と政治的孤立者・義政の遺したもの
(政治手段としての「カミ」と「ホトケ」/倭寇―海外進出の基本的“行動様式”/『風姿花伝』-世界に冠たる教育論の誕生/“美”のクリエイター・足利義政の天才)
鎌倉~南北朝~室町、われわれの祖先は何を考えどう生きてきたか。日本人の行動原理は、いかにして確立したのか。 深い教養と鋭い眼力に裏打ちされた率直かつ明快な論旨で、歴史の面白さを復活させた名著。
出典:祥伝社公式サイト