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『一隅を照らす行灯たちの物語』佐々淳行(冨山房インターナショナル)

『一隅を照らす行灯たちの物語―実践的青少年教育のノウハウ』佐々淳行(冨山房インターナショナル)

2009年5月2日第1刷発行
330頁
定価:1,870円(税込)




目次(収録作品)

(本書の目次に章立てはないが、筆者が番号を付す)

プロローグ 一隅を照らす行灯たち

1 私の実践的青少年教育

2 シベリアでの救援活動
一瓶のウィスキーーシベリア鉄道の旅
一隻のロシア貨物船アレクサンドル・フェディモ号
一罐の雪印粉ミルク、お盆いっぱいの手造りクッキー〔ほか〕

3 カンボジアでの救援活動
一条の立ちのぼる母性愛のオーラ
一団の傍観者たち〔ほか〕

エピローグ 一筋の細道ー「継続は力なり」

著者は、防衛施設庁長官などを務めた警察・防衛官僚で評論家。(1930‐2018)

本書は、著者が旗振り役となって設立したボランティア組織(JIRAC)の活動を綴ったエッセー。
JIRACは、大学生で構成され、海外の困難者を支援するためにつくられたもの。本活動には、錚々たる面々が賛同し、協力している。村松剛、小山内美江子(脚本家)、二谷英明(俳優)らは、実際の活動にも参加している。

1は、主に著者の回想、2はロシアの独居老人や福祉施設への物資支援、おでんやお汁粉をふるまったことなど、3は、カンボジアでの難民支援が主な内容。

すばらしい慈善活動である。映画化されてもよい本。
現場での興味深い、感動的、おかしなエピソード、参加大学生らとのエピソード、また、省庁の事なかれ主義の硬直性、消極性の対応なども語られ、内容豊かである。おすすめの良書。

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