『近現代日本史と歴史学―書き替えられてきた過去』成田龍一(中公新書)
2012年
296頁
目次(収録作品)
序章 近現代日本史の三つのパラダイム
第1章 明治維新1-開国
第2章 明治維新2-倒幕
第3章 明治維新3-維新政権
第4章 自由民権運動の時代―変わる評価の主体
第5章 大日本帝国論―国家と天皇制の解明
第6章 日清・日露戦争の時代―一八九四~一九一〇年
第7章 大正デモクラシー期―一九一〇年代~二〇年代
第8章 アジア・太平洋戦争の時代―一九三一~四五年
第9章 戦後社会論―同時代史の解明
>近代日本の始まりは、ペリー来航ではなく、かつては天保の改革とされていた。高度成長期の公害問題が起こるまで、田中正造は忘れられた存在だった――。歴史は、新史料発見・新解釈により常に書き替えられる。特に近現代史は、時々の政治・社会状況の影響を受けてきた。本書は、マルクス主義の影響下にあった社会経済史をはじめ、民衆史、社会史という三つの流れから、近現代の歴史がどのように描かれ、修正されてきたかを辿る。出典:中央公論新社公式サイト