『読んでいない本について堂々と語る方法』ピエール・バイヤール、大浦康介訳(ちくま学芸文庫)
2016年
300頁
目次(収録作品)
序
1 未読の諸段階(「読んでいない」にも色々あって…)
(ぜんぜん読んだことのない本/ざっと読んだ(流し読みをした)ことがある本/人から聞いたことがある本/読んだことはあるが忘れてしまった本)
2 どんな状況でコメントするのか
(大勢の人の前で/教師の面前で/作家を前にして/愛する人の前で)
3 心がまえ
(気後れしない/自分の考えを押しつける/本をでっち上げる/自分自身について語る)
結び
本は読んでいなくてもコメントできる。いや、むしろ読んでいないほうがいいくらいだ―大胆不敵なテーゼをひっさげて、フランス文壇の鬼才が放つ世界的ベストセラー。ヴァレリー、エーコ、漱石など、古今東西の名作から読書をめぐるシーンをとりあげ、知識人たちがいかに鮮やかに「読んだふり」をやってのけたかを例証。テクストの細部にひきずられて自分を見失うことなく、その書物の位置づけを大づかみに捉える力こそ、「教養」の正体なのだ。そのコツさえ押さえれば、とっさのコメントも、レポートや小論文も、もう怖くない! すべての読書家必携の快著。
出典:筑摩書房公式サイト