『第二次世界大戦外交史』(上下)芦田均(岩波文庫)
上巻
2015年
528頁
目次(収録作品)
第1章 ポーランド分割の戦争
第2章 芬ソ戦争と沿バルチック三国の終焉
第3章 ノルウェー戦争
第4章 西部戦線異状なし
第5章 日本における軍国主義の跳梁
第6章 外交低迷時代の日本
第7章 失望をかった阿部内閣
第8章 帝国議会のささやかな抵抗
第9章 常識的な米内内閣
第10章 日支戦争以降の日ソ関係
第11章 英仏戦線の崩壊
第12章 アメリカの武器貸与法
第13章 枢軸軍バルカンを制圧
第14章 日独伊三国同盟の締結
第15章 近衛新体制とその反動
第16章 松岡外相の独伊ソ訪問
第17章 近衛内閣と日米国交の調整
第18章 独ソ戦争
第19章 英米の対ソ援助
第20章 独ソ開戦と日本
第21章 大西洋会談
第22章 対日政策の展開
第23章 日本南方進出を狙う
第24章 仏印進駐と英米等の報復
第25章 近衞・ローズヴェルト会談の不成功
第26章 近衛より東條へ
第27章 連合国の対日戦備
第28章 日本の最後協定案
第二次世界大戦下、世界各国が展開した外交の全貌を、厖大な資料を渉猟、駆使しつつ鋭い視点から描いた一大記録。政治家にして学究であった芦田均(1887-1959)が、後代の日本外交へ向けて憂国の思いを込めた畢生の警世の書でもある。上巻には、ドイツのポーランド侵攻による欧洲での開戦から、日米開戦直前までを収める。(全2冊)
本書表紙(カバー)より
下巻
2015年
544頁
第29章 アメリカの最終提案
第30章 日米開戦の幕切って落さる
第31章 日本緒戦に勝つ
第32章 アルカヂア会議
第33章 米英はドイツに迂回作戦をとる
第34章 ナチス・ドイツの新秩序
第35章 大東亜共栄圏の構想と実態
第36章 枢軸軍敗退の色濃し
第37章 中華民国と世界大戦
第38章 世界平和機構の問題
第39章 太平洋戦争とソ連の対日政策
第40章 第二戦線とフランスの情勢
第41章 ヤルタ会談の重要性
第42章 ヤルタの秘密協定
第43章 日ソ中立条約の廃棄
第44章 日本の降伏準備
第45章 ポツダム会議
第46章 ポツダム会議と日本
第47章 ソ連日本を攻撃す
第48章 日本降伏
第49章 城下の誓
第二次世界大戦の勃発から終結まで、アジアと欧洲に亘って展開された国際外交の全体像を詳細に描く。外交官から政治家に転出、戦後は首相を務めた著者は、優れた外交史研究者でもあった。国際政治への透徹した分析と、今後の日本外交が学ぶべき教訓と途が提示される。下巻には、日米開戦に至る過程から、日本の降伏までを収める。
本書表紙(カバー)より