2021年
360頁
目次(収録作品)
セメント樽の中の手紙
淫売婦
労働者の居ない船
天の怒声
電燈の油
人間肥料
暗い出生
猫の踊り
人間の値段
窮鼠
裸の命
安ホテルの一日
長篇『海に生くる人々』で異色のプロレタリア作家として知られる葉山嘉樹(1894―1945)。下級船員、流離の土木作業員、工場底辺労働者、貧農、職なし、困窮の主義者など、最下層の人たちに共感の眼を向けたすぐれた短篇も数多い。自らも一介の貧しい農夫として戦争の混乱のなかに倒れた特異なプロレタリア文学者の作品を新たに精選する。
本書表紙(カバー)より
[関連]
『セメント樽の中の手紙』葉山嘉樹(角川文庫)