2007年
285頁
目次(収録作品)
第1章 人間の学としての倫理学の意義
(「倫理」という言葉の意味/「人間」という言葉の意味/「世間」あるいは「世の中」の意義/「存在」という言葉の意味/人間の学としての倫理学の構想/アリストテレスのPolitike/カントのAnthropologie/コーヘンにおける人間の概念の学/ヘーゲルの人倫の学/フォイエルバハの人間学/マルクスの人間存在)
第2章 人間の学としての倫理学の方法
(人間の問い/問われている人間/学としての目標/人間存在への通路/解釈学的方法)
「倫」はなかま、「理」はことわり、すなわち「倫理」とは、人間共同態の存在根底としての秩序である。主著『倫理学』の方法論的序説とされる本書で和辻は、アリストテレスからマルクスにいたる西洋哲学の人間観と方法を十分に咀嚼した上で、人倫の体系としての倫理学という独自の筋みちを提示。日本倫理学に革新をもたらした。(解説=子安宣邦)
本書表紙(カバー)より