2000年12月20日初版発行
202頁
著者は、学者(専門は、修辞学・国語科教育学)。(1958-2013)
レトリック(詭弁)について論じた本。レトリックなので正当に論破するのではなく、煙に巻いてあたかも自分が論破しているように見せる術である。それをさまざま例示して論ずる。本書を読んで議論に強くはならないだろうが、読解力の向上には貢献するかもしれない。
いつもながら、著者は引用する文章がよい。単に説明のためでなく、それ自体興味深い文章を(福田恆存、渡部昇一、丸山真男等々)例として引用している。
ことば、論理、レトリックに興味ある人には、なかなかおすすめ。
ただ、著者の『論より詭弁』のほうが読みやすいかも。