『日本人の自伝18 木村艸太・亀井勝一郎』(平凡社)(全23巻・別巻2巻)
1981年
478頁
目次(収録作品)
『魔の宴』木村艸太
『我が精神の遍歴』亀井勝一郎
随想家・小説家の木村艸太は、異様な「家庭」に育った。実業家であった父は、正妻のほかに多数の愛人を設け、合計30人もの異母子を産ませたのだ。妾腹の子であった艸太は、やがて異母妹の清子との間に、禁断の愛を育むようになる……。《魔の宴》には、著者自身の精神の苦しみのほか、異母兄弟たちの波瀾の人生も克明に描かれている。また、著者の文壇における多彩な交遊関係も描かれており、文壇裏面史としても読むことができる。
亀井勝一郎は函館生まれの文芸評論家。東京大学在学中からマルクス主義の実践活動を進めていたが、のちに転向。浄土真宗の開祖・親鸞の教義を信仰するようになり、その人間原理に根ざした著作を多数発表した。戦後、文学者としてのありようが問われた中で、自身の立脚点を明らかにするために著したのが《我が精神の遍歴》である。親鸞の信仰者としての立場から、自身の精神の変化のプロセスを深いレベルで辿った書である。eBookJapan 商品説明より
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