『エルギン卿中国日本使節日記 第八代エルギン伯爵の書簡および日記より 〈附〉エディンバラ・レヴュー誌論評ローレンス・オリファント著「エルギン卿中国日本使節録」』セオドア・ウォルロンド編、山本秀峰編訳(露蘭堂)
2021年
230頁
定価:4,950円(税込)
本邦初訳
1857~58年アロー戦争 西洋列強による清朝中国の開国 幕末日本の激動を招いた安政条約 その歴史的経過 天津条約・日英修好通商条約 締結の実相 イギリス外交代表の思考と行動 中国と日本はどのように対応したのか?本書は、アロー号事件処理、及び中国・日本への通商使節に派遣されたイギリス全権公使、第8代エルギン伯爵ジェイムズ・ブルース(1811-1863)の書簡と日記より、1857七年から58年の両国への遠征に該当する部分の翻訳である。アヘン戦争によって中国から五港開港、領事裁判権、片務的最恵国待遇などを獲得した後も、貿易不振、外国人排斥事件の頻発、反英闘争が激化するなか、イギリスは1856年に発生したアロー号事件を契機に、全権公使エルギン卿使節の派遣を決定し、1857年5月イギリスを出発、同年10月香港に到着、清朝政府両広総督、葉名琛との折衝を開始する。 日記はアロー戦争が本格的な局面に入る広東川河口、広州城攻撃を目前にした緊迫する日々から始まる。英仏連合軍による広東砲撃・占領を経て、中国へのさらなる市場拡大、外交代表の北京駐在、貿易章程を獲得する天津条約を締結、その合間を縫って日本に来航、アメリカ、オランダ、ロシアに続いて通商条約を結ぶ。江戸における条約交渉は、中国での舞台とは対照的に異なり、武力行使もなく友好的に行われ、江戸幕府は難局を乗り越える。 本書は西洋列強による中国・日本への外交交渉の先頭に立った、イギリス代表の日々の日記と書簡、および英国外務省宛の報告を含む、外交官自身による事実の記録である。
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