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『ヒルビリー・エレジー』J・D・ヴァンス(光文社未来ライブラリー)

『ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち』J・D・ヴァンス、関根光宏・山田文訳(光文社未来ライブラリー)文庫

2022年
456頁
定価:1,320円(税込)




目次(収録作品)

アパラチア 貧困という故郷―崇拝すべき男たち、避けられる不都合な事実
中流に移住したヒルビリーたち―1950年代、工場とそして豊かさを求めて
追いかけてくる貧困、壊れはじめた家族―暴力、アルコール、薬物…場違いな白人たち
スラム化する郊外―現実を見ない住民たち
家族の中の、果てのない諍い―下がる成績、不健康な子どもたち
次々と変わる父親たち―そして、実の父親との再会
支えてくれた祖父の死―悪化する母の薬物依存、失われた逃げ場
狼に育てられる子どもたち―生徒をむしばむ家庭生活
私を変えた祖母との3年間―安定した日々、与えてくれた希望
海兵隊での日々-学習性無力感からの脱出
白人労働者がオバマを嫌う理由―オハイオ州立大学入試で見えてきたこと
イェール大学ロースクールの変わり種―エリートの世界で感じた葛藤と、自分の気質
裕福な人たちは何を持っているのか?-成功者たちの社会習慣、ルールのちがうゲーム
自分のなかの怪物との闘い―逆境的児童期体験(ACE)
何がヒルビリーを救うのか?-本当の問題は家庭内で起こっている

無名の31歳の弁護士が書いた回想録が、2016年6月以降、アメリカで売れ続けている。著者は、「ラストベルト」(錆ついた工業地帯)と呼ばれる、オハイオ州の出身。貧しい白人労働者の家に生まれ育った。
回想録は、かつて鉄鋼業などで栄えた地域の荒廃、自分の家族も含めた貧しい白人労働者階級の独特の文化、悲惨な日常を描いている。ただ、著者自身は、様々な幸運が重なり、また、本人の努力の甲斐もあり、海兵隊→オハイオ州立大学→イェール大学ロースクールへと進み、アメリカのエリートとなった。今やほんのわずかな可能性しかない、アメリカンドリームの体現者だ。そんな彼の目から見た、白人労働者階級の現状と問題点とは? 勉学に励むこと、大学に進むこと自体を忌避する、独特の文化とは? アメリカの行く末、いや世界の行く末を握ることになってしまった、貧しい白人労働者階級を深く知るための一冊。

アマゾン商品説明より


[関連]
『ヒルビリー・エレジー』J・D・ヴァンス、関根光宏・山田文訳(2017・光文社)単行本、定価:1,980円(税込)
amazon

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